こんなにこんなに

こんなに好きなのに、
こんなに愛しているのに、
口から出るのは、
氷のように冷たく、
ナイフのように鋭い言葉。


優しい言葉をかけてしまったら、付け入れられる気がして。
優しい言葉をかけてしまったら、何も変わらない気がして。


頭を冷やせと言うけれど、
感情的なのは俺。
信じられないのは俺。
恐れているのは俺。


一つの約束で、壊れるものはたくさん。
がらがらと崩れゆくその音に、
目を閉じて、
耳を塞いで、
息を殺して、
心を閉ざして、
震えている。


大事な芯が消えてしまわぬよう。