子供の頃に見ていた風景

昔のこと。５歳のころだと思う。
おじいちゃん*1が、よくニチイの屋上へ連れて行ってくれた。
　
今はニチイもないし、おじいちゃんも死んじゃった。
でも、今でも楽しかったことだけをすごく覚えている。
いつもは、お金をいれて遊ばせてもらえないのだけど、おじいちゃんと一緒に行くときだけは、遊ばせてくれた。
母親とおじいちゃんの昔話をするときは、大抵、その話。
　
おじいちゃんは、とても厳しくて怖い人だったらしい。
でも、孫の俺には、そんなことなくって、優しくって大好きなおじいちゃんだった。（たしかに、威厳のある人だったけど。）
ニチイに遊びに行くときは、おじいちゃんは、俺と弟が思う存分遊べるように、ポケットに小銭をたくさん忍ばせていたんだって。
それはそれは楽しかったよ。
テーマパークだと思ってたもん。
好きな乗り物に沢山乗った。
一番のお気に入りは、デパートの屋上の外周を一周する乗り物。
当時は、高層ビルなんて無かったから見晴らしがよかった気がする。
　
一番遊んだその後、おじいちゃんは亡くなったそうだ。
おじいちゃんの葬式はほとんど覚えていない。
　
弟は、まだ小さかったから、あんまり覚えていないみたい。
だから、おじいちゃんと屋上で遊んだ記憶は「俺だけ」のもの。
　
そんな子供の頃のワクワク感を思い出すことができた。
俺にとっては、特別な場所。
今は少なくなってきているそうだが、デパートの屋上遊園地はずっと残ってほしいなぁ。

*1:母方の父